みんなどこかに寂しさを抱いている

とある場末のスナックホステスの日記

ホステスと客の恋愛事情①

とりあえず①にしてみました。

もう辞めてしまったホステスの話です。

ある日神妙な顔で来店した常連Fクン。

店に入るとすぐに一番隅の席に座りママを呼んで話をしていました。

「店のT子と付き合ってるからヨロシク」

だそうです。

付き合うことをママに報告する必要があるかも疑問なんだけれども…。

 

その日、T子は非番。

Fクンはいつも仕事仲間であり親友であるというAクンに連れられて来た人。

そもそもAクンがT子を気に入って通ってくれていました。

Aクンはお店でもT子T子言ってるから誰が見ても好きバレしてる状態。

Fクンも応援しているようでした。

T子は影でAクンがしつこくって困る〜ってぼやいていたわけですが。

 

FクンとAクンは必ず2人で来店していたんですが、しばらくするとFクンが1人で来るように…。

そして決まってT子が飛んで行って対応する。

 

まぁ見てたら分かります。

何かあった二人だと分かります。

同僚のユウコさんと生暖かくニヤニヤしながら見守っておりました。

 

その矢先の報告でした。

 

T子は、Aクンがしつこくて困っているとFクンに相談しちゃったんですね〜。

良くあるパターンです。

何らかの下心が無ければ女は異性に相談しません。

計算済みです。

で、相談相手とデキちゃう、と。

 

真面目な男ほどその気になりやすい。

 

頼られてる俺。

哀しげな表情を見せる女。

 

出来る男を見せつけるには絶好のシチュエーションだもの。

張り切っちゃいますよね〜。

 

しかも、

 

お前に惚れてたのは親友の方なのにお前は俺が好きなのか?

親友より優ってる俺。

ごめん親友。

お前には悪いが俺があいつを幸せにする。

優越感ハンパねぇ〜。

なにこの気持ちいい背徳感!

 

な状態。

 

Aクン、立場無いですね〜。

男同士の友情が心配です。

壊れてしまったでしょうね〜。

 

 

そのT子、数回来店した客とデキてしまい付き合った挙句、ストーカーまがいのことをされてみんなに協力してもらいやっと別れたのにまたストーカーとくっついてしまい大顰蹙を買ったばかり。

二度目は警察も介入してやっと別れたというのにまたすぐ別の男とくっついてしまって。。。

男がいないと生きていけないタイプ。

 

 

彼女は昼の仕事を始めるからと言ってお店を辞めて行きました。

 

が、2駅先のスナックで働いてるという情報を入手済みなわけですが。

 

世の中狭いです。

 

その後、AクンとFクンはこの街から姿を消してしまったようです。